金を売るならいつ?2024年が絶好の売り時のチャンスになる理由を解説

金を売るならいつ

金の売却を考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、金の売り時を見極めることは簡単ではありません。金の価格は常に変動しており、適切なタイミングを逃してしまうと、大きな利益を逃す可能性があります。

そこで、この記事では、金の売り時に関する以下の3つのポイントについて詳しく解説します。

  1. 金の価格が上昇する4つの代表的なタイミング
  2. 過去の金相場が大きく変動した出来事
  3. 金の売り時を見極めるための4つの重要ポイント

金の売却を考えている方は、ぜひこの記事を参考にして、売り時を見極める力を身につけてください。金の売却のコツを知ることで、より高い価格で金を売却することができるはずです。

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金を売るならいつ?売り時の4つのポイント

金価格は常に変動していますが、上昇するタイミングを見極めて売却すれば、より高い価格で取引できます。では、具体的にどのような時が金の売り時と言えるのでしょうか。ここでは、金の価格が上昇する代表的な4つのポイントを解説します。

世界経済が不安定なとき

金は景気の悪化や先行きへの不安から、安全資産として需要が高まる傾向にあります。世界的な経済危機や地政学的リスクの高まりは、金価格の上昇を促す要因となります。過去には、2008年のリーマンショックや2020年以降の新型コロナ禍で金相場が急騰しました。世界経済の先行きに不透明感が漂うときこそ、金の売り時と言えるでしょう。

円安・ドル高が進んでいるとき

金は世界の基軸通貨である米ドル建てで取引されているため、円安・ドル高が進めば金の価格は上昇します。円の価値が下がると、金を含む輸入品の価格が上昇するのと同じ理屈です。また、日本の金相場は、金自体の需給よりも、円とドルの為替変動の影響を受けやすい傾向があります。円安・ドル高の進行は、日本における金の売り時の目安となります。

各国中央銀行が金を買い付けたとき

金の需要は、個人投資家だけでなく各国の中央銀行からも発生します。中央銀行による金の大量購入は、金の需給を引き締め、価格を押し上げる効果があります。近年は、新興国を中心に外貨準備の一部を金で保有するケースが増えており、各国の金購入の動向は市場の需給に大きな影響を与えています。中央銀行の購入姿勢の積極化は、金の売り時の判断材料となるでしょう。

米ドルへの信頼性が低下したとき

金はドルの信認が揺らいだ際の「避難通貨」としての性質を持っています。米国の財政赤字の拡大やドル安の進行は、ドルに対する信認を低下させ、金需要を高める要因となります。金はドルに代わる価値の保存手段として選好されるため、米国の政治・経済の先行きへの不透明感が高まったタイミングは、金の売りどきと考えられます。米ドルへの信認は、金相場を大きく左右する要因の一つと言えるでしょう。

今金は売り時か?2つのポイント

金相場は2020年以降、大きく上昇しています。その背景には、2つの大きな出来事があります。ここでは、金価格の高騰が続く理由と、今が売り時と言える理由について解説します。

2020年以降の新型コロナの世界的流行

2020年初頭から世界的に感染が拡大した新型コロナウイルス。感染拡大は実体経済の停滞と金融市場の混乱を招き、各国は大規模な金融緩和に踏み切りました。金融緩和は通貨価値の下落を招く一方、金の価値を高める効果があります。同時に、先行きへの不安から安全資産とされる金需要も高まりました。新型コロナの感染拡大は、金相場の上昇を後押しした大きな要因と言えます。

2022年のロシアのウクライナ侵攻

2022年2月、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、世界情勢を大きく揺るがす事態となりました。地政学リスクの高まりは金融市場の不安定化を招き、金の価値を一段と高めることとなりました。

ウクライナ情勢の緊迫化とそれに伴う経済制裁は、エネルギー価格や穀物価格の高騰を招き、世界的なインフレ圧力を高める結果となりました。「有事の金」としての金の存在感が、改めて脚光を浴びる事態と言えるでしょう。

これらの2つの出来事により、金相場は2020年以降、大きな上昇トレンドにあります。2020年8月には1グラム7,769円の最高値を更新し、現在も高値圏で推移しています。金のような安全資産の需要は、世界経済の先行きに対する不透明感が強い時ほど高まる傾向があります。新型コロナやウクライナ情勢により、当面はその不透明感が続くと見られることから、金相場の堅調が続く可能性は高いと言えます。

これらのことから、現在の金の高値は、新型コロナとウクライナ情勢がもたらした世界経済の不安定化が背景にあると考えられます。先行きへの警戒感が根強く残る中、金の売り時としては悪くないタイミングと言えそうです。

ただし相場のタイミングを完璧に予測するのは難しいため、どこで利益を確定するかは投資家一人一人の判断にかかっています。長期的に金を保有し、さらなる値上がりを狙うという選択肢もあります。自身の投資戦略に基づいて、冷静に判断することが肝要です。

金の売り時を見極めるための4つのポイント

金の売却を検討する際は、売り時を見極めることが重要です。ここでは、金の売り時を判断するための4つのポイントを解説します。

金と為替の相場をこまめにチェックする

金の売り時を見極めるためには、金相場と為替相場の両方を日常的にチェックしておくことが大切です。金の価格は日々変動するため、相場の動向を継続的に把握しておく必要があります。為替相場、特に円とドルの為替レートも要チェックです。円安が進行している局面では、円ベースでの金価格が上昇しやすくなります。金と為替の相場が上昇しているタイミングが、売却に適した時と言えるでしょう。

売却のタイミングと目標価格を自分で決めておく

金の売却では、事前に売却のタイミングと目標価格を設定しておくことが重要です。相場のタイミングを見計らうのは難しいため、「いくらまで上がったら売却する」といった基準を自分の中で決めておきましょう。

目安となる価格水準を設定することで、売り逃しのリスクを減らすことができます。ただし、金の需給や世界情勢次第では、想定外の値動きもあり得ます。状況に応じて、柔軟に判断することも必要です。

金の価値を知るために買取専門店で査定してもらう

金の売却を検討する際は、実際に自分が保有する金がいくらで売れるのかを知っておくことが大切です。金の価値は、金の純度や重量、デザインなどによって変わってきます。これらを総合的に判断するには、買取専門店などで査定してもらうのが確実です。実際の査定を通して、自分の金の価値を正確に把握することができます。査定は無料のことが多いので、売却前に一度査定に出してみるのがおすすめです。

信頼できる買取店を選ぶためのチェックリスト 金の売却先として買取店を選ぶ際は、信頼できる店かどうかをチェックすることが大切です。買取店選びの際は、以下のようなポイントを確認しましょう。

  • 金の買取実績が豊富か
  • 全国に店舗を展開しているか
  • スタッフの接客態度が丁寧か
  • 専門知識を持った鑑定士が在籍しているか

これらのポイントを押さえた上で、評判の良い買取店を選ぶようにしてください。買取価格の比較も重要ですが、安心して取引できる信頼性の高さも大切な基準と言えます。

過去に金相場が大きく動いた出来事

金相場は世界情勢の影響を大きく受けます。ここでは、21世紀に入ってから金相場が大きく変動するきっかけとなった4つの出来事を振り返ってみましょう。

2001年の同時多発テロ

2001年9月11日に発生した米国同時多発テロ事件は、世界経済に大きな衝撃を与え、金相場を大きく動かすきっかけとなりました。テロ直後、株式市場が大幅に下落する中、安全資産とされる金に資金が流入。金の価格は大きく上昇しました。この事件をきっかけに「有事の金」という言葉が広まり、地政学リスクの高まりが金相場を押し上げる傾向が鮮明になりました。

2008年のリーマンショック

2008年9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発した世界的な金融危機は、金融市場の混乱を招き、金相場を大きく変動させました。リーマンショック直後は、信用収縮に伴う資金需要から金も投売りされ価格は一時下落。しかしその後、世界的な金融緩和策や投資家のリスク回避の動きから、金価格は急速に上昇に転じました。リーマンショックは、金が安全資産として改めて脚光を浴びるきっかけとなりました。

2013年のアベノミクス

2013年、日本では第2次安倍内閣の発足により、大胆な金融緩和策を柱とするアベノミクスが本格化しました。積極的な金融緩和は、円安・ドル高を急速に進行させ、金相場の上昇を後押ししました

輸入品としての金の価格は、円ベースで大きく上昇。日本の金相場は、海外の金相場以上に大きく上昇しました。アベノミクスによる金融緩和と円安は、日本における金価格の上昇を加速させた出来事と言えます。

2020年からの新型コロナ感染拡大

2020年以降、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、実体経済の停滞と金融市場の混乱を招きました。各国の積極的な金融緩和策や財政出動は、行き過ぎた金融緩和によるインフレ懸念から、金の価値を高める結果となりました。

金価格はコロナ禍以降、大きく上昇。2020年8月には史上最高値を更新しました。新型コロナの感染拡大は、金相場の上昇を後押しした大きな出来事と言えるでしょう。

以上のように、21世紀に入ってからも、世界情勢の大きな変化が金相場に影響を与えてきました。地政学リスクの高まりや世界的な金融緩和は、金相場の変動を促す共通の要因であり、金相場を読み解く上で押さえておくべきポイントと言えそうです。